とある山のふもとの何気ないお土産屋さんに強い婆さんがいるのを聞いたのは5年くらい前のことだった。
「いる時と、いない時があるからね」と言われ、ドキドキしながらその場所に向かうと、いた。
その婆さんがどんな風に強いのかというと、自分に合うパワーストーンみたいなものを選んでくれるのだ。また、いい具合に胡散臭くていいのだ。私はスピリチュアルの話や、スピリチュアル的なものに詳しくはないが、そういった話を聞くのが好きなのだ。だから、噂の婆さんに会えて本当にうれしかった。
5年前は仕事運が上がるような石をお願いした。実際にそこから仕事運は上がったと思う。
そして先日、また婆さんに会いに行った。なんとなく虫の知らせというか、突然会いたくなったのだ。
「すいません、5年前にも見てもらったんですけど…」
「その石は持っているかい?」
「すいません!家に置いてきてしまいました」
「その時は何をお願いしたのかな?」
「仕事についてです」
「ああ、じゃあそれ以外がいいね。話を聞くよ。あんたの生まれた年と月は?」
と、始まっていく。そして自分の欲しい運気(健康)を伝えると、笑顔で複数の候補を出してくれた。
ここからがすごいのだ。
手を出してごらんと言われて、手を石の上に乗っけられて気を確かめる。自分とあっているかどうかを見てくれているのだ。この時間がなんか楽しい。ウキウキする。多分私がスピリチュアルにハマったら、死ぬほど課金するタイプだと思う。
結局、3種類の候補の中から最初に気に入ったものを購入することにした。それと私の気がマッチしているらしい。そう言われると嬉しいね。
5年前も、今日も、山のふもとの婆さんに会いに行くことができて良かった。
この婆さんの居場所は会ったことある人に教えています。私はこういう不思議な話が割と好きです。
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