ブラック企業を退職して、完全にすべての気力がなくなったが、玉を弾く程度の気力が戻ってきたので最近はパチンコを打っている。傍から見たらパチンコ屋にいるニートなのだが、まさにその通り。できるだけ他の人間に迷惑をかけないように大人しく、台も強打せず、店員さんにも横柄な態度を取らないように心がけている。要は目立ちたくないのだ。
昔の記事でも書いたが、パチンコ屋に行くと老人に話しかけられる確率が高すぎる。この記事はその続きみたいなものなので良かったら、前作を先に読んで欲しい。読まなくてもいい。
昔書いた記事:パチンコ屋に行くと老人に話しかけられる確率が高すぎる
というか、私にも悪いところはある。老人から話しかけられると無視をすることができないのだ。一応話を振られたくないのでノイズキャンセリングイヤホンをしているのだが、イヤホンをしていても無視して話しかけてくるのだ。だから私も答えざるを得ない。そして老人は耳が遠い。コミュニケーションは大変だ。今日なんか夕方の18時から21時までの3時間、ずっと同じおばちゃんに海物語の魅力についての演説をされた。3時間って180分ですからね。狂ってるって。
同世代の人間たちが同世代の異性と会話をしたり、LINEをしてコミュニケーションを取っている中で、私は年金を貰っている婆さんとひたすら会話をしている。会話の内容もオカルト話が中心で、相槌を打つことしかできない。でも相槌を打つだけなのもかわいそうだな、とか思ってしまうので自分からも当たり障りのない話をしてしまう。婆さんは娘に内緒でパチンコ屋に週7通っているらしい。
私に話しかけてくるのは婆さんが多い。ジャグラーの場合は目押しを頼まれるし、海物語を打っている時には私のボタンを押したり、私の図柄が揃うと一緒になって喜んでくれる。私が台の方を向いていても、餌を求める小鳥のようにずっと私の瞳を見つめてくる。これがなかなかしんどい。
ポケモンのにらみつけるって攻撃で防御力が下がるのだが、私はパチンコ屋でそれを実感した、確かにあれは防御力が下がり、婆さんとの会話をスタートさせてしまう。
今日の婆さんは自分の言いたいことを演説しながら、私の台を一生懸命応援するタイプのおばあちゃんだった。内容は9割がオカルトだ。「このお店には14時になると当たり出す時間があるのよ」「14時の次は16時よ、だからトイレ休憩はここを狙うの」例を出すと、それだけで2000文字くらい超えてしまうので書かないが、とにかくすごかった。
そして僕の台が先に大当たりをしてしまった。喜ぶおばあちゃん、気まずい私。そんな時に限って台が連チャンしてしまう。連チャンとは大当たりが繰り返されることだ。自分の台は当たらない婆さんに「よかった!この当たり方はね!いい調子ってことだよ!」と応援されながら頷いている自分、周りからみたらやばい婆さんと孫みたいに見えていたと思う。
連チャンに連チャンが続き、尿意が来たのでトイレに立った。婆さんは生茶なら飲むだろ・・・と無意識に婆さんの生茶と自分の生茶を購入していた。自分が知らない婆さんに飲み物を買ったのはこれが初めてだ。2時間近く婆さんの演説を聞いているうちに情が湧いてしまったようだ。自分も狂っている可能性が少しある。
生茶を渡すと婆さんは喜び、何度も何度もお礼を言い、そして婆さんは生茶の封を開けたタイミングで大当たりした。2人で喜んだ。ばあさんは大事そうに画面とボタンをやたら撫でていた。年寄りはみんな大当たりの後に台を清掃したり、乱暴に叩いて喜びを表現する。
結局私も勝ち、婆さんに関しては大勝ちして終わった。
家に帰ってからも婆さんの笑顔と大声が脳内から消えないので、次からはイヤホンを外さずに打ちます!本当だぞ!次は外さないからな!
↓私が使っているイヤホンです、パチンコ屋で婆さんに話しかけられる確率がアップするかもしれません
|
コメント