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三密になると絶頂する女

中国から持ち込まれたウイルスは瞬時に東京都に大ダメージを与えた。そんな中、立ち上がった女がいる。大池百合子だ。

大池百合子「3つの密を避けてください。密閉・密集・密接を避けるよう、都民の皆様、ご協力をお願いします」

わかりやすい言葉で都民を誘導する百合子。私だけが百合子の秘密を知っている。百合子の弱点は、【密】。

ウイルス感染を食い止めるには百合子を倒さなければいけなかった。

「お久しぶりです」

百合子「あら、久しぶりね」

「それでは、話を聞かれては困るので扉を閉めますね」

百合子「だめっ!【密】室になっちゃう」

ガチャッ

「これで、一密」

「何が狙いかしら。もしかして私の秘【密】?」

「百合子さん、これで二密だよ」

「いやな奴ね。もう都庁へ帰るわよ」ガチャガチャ

当然外から厳重にロック済み。

「百合子さん、開かないでしょう。そう、緻密な作戦なんです」

「緻【密】!三密じゃないの!」

突然泡を吹き倒れる百合子、助けを請う目はペットショップのチワワのような瞳で、その瞳の奥はブラックダイヤモンドのようだった。

「さあ、ここからの話は機密事項なのですが」

「機【密】!四密よ。もうおかしくなっちゃうわ」

もう力の入ってない百合子を抱きかかえ耳元で囁く。

「いま、どういう状態かわかります?」

「【密】着・・・?五密じゃないの!」ビクンビクンビクン

「さ~て、百合子の密林はどうなってるのかな」

「【密】林!イヤァ!ダメダメダメ!」トミンファースト!

六密になり、全身に電流が流れるかのような快楽が百合子を襲う。

「わかったわよ、なんでもするわよ」ビクンビクン

「百合子、お前の耐えられる密はあと1つが限界だろう。早くこのウイルスを殺す方法を教えるんだ」

「私にもわからないの、厳【密】には」ビクッ!!!ビクンビクンビクン

七密になり、百合子の身体は七色に輝きはじめた。

「なんだこれは!」

「アアッラメッ!待機児童ゼロッ!介護離職ゼロッ!残業ゼロッ!都道電柱ゼロッ!満員電車ゼロッ!多摩格差ゼロッ!ペット殺処分ゼロッ!ゼロッ!ゼロッ!」

7つのゼロ、かつての公約を叫び始めた百合子。顔のしわが消え、身体からは7色が出続けている。

「百合子、どういうことだ」

百合子はまっすぐこちらを見ながら言う。

「7密達成おめでとう。あなたの願いを1つ叶えるわ」

「このウイルス騒ぎを終わらせてくれ」

「わかったわ、最後の試練がクリアできるかしら」

「なんでもやるよ」

「私と濃【密】な時間を過ごすのよ」

百合子の密林に入った青年は生きて帰ることはなかったとさ。めでたしめでたし。

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この記事を書いた人

一生懸命生きています。

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