突然なんの話だ?当然今までの記事を読んでくれてた人ならそう思うだろう。それもそのはずだ、突然僕は思いついてしまったのだ。痴漢撲滅のための新しい刑を。
都内近郊の通勤ラッシュは凄い。僕も興味本位で通勤ラッシュを体験したいという好奇心とお姉さんと密着出来る可能性があるという下心から横浜駅から東京駅に向かうJR東海道本線東京上野ラインに乗ったことがある。時刻は正確には覚えていないが、7:30とかそのくらいだったと思う。改めて強調したいが僕は痴漢とか一切したことがないし、そういう系のアダルトビデオを見てもあまり興奮しない。
電車が来る頻度が、都会は凄い。僕の知ってる石川県の某駅から出る電車は二両編成で駅員が1人、乗客は常に1桁。それがどうだ。確か15両編成だったと思う。そして人が詰め込まれている。え?なにこれ?ここにさらに人が入るの?え?なんなのこれ?と疑問を感じつつも後ろの人が元相撲部なのか現役相撲力士なのかわからないがとてつもない勢いで僕を押してくる。いや、無理だって!絶対入らないから!そう拒む僕の気持ちは処女の女の子がおちんちんを見て「こんなの入らないよ!」って思う気持ちと果てしなく共通したものがあると思う。横浜駅の朝のホームで21歳にして処女を捨てる前の女の子の気持ちを理解した僕。そんな僕の気持ちなんか知るわけもなく後ろから猛プッシュ、猛プッシュ、いや、絶対入らないでしょ、この中に、だって、人が、沢山、沢山、中に、いるんですよ、あの、1本、見送りませんか?そんな提案しても無駄だろう。処女の女の子が彼氏に「ねえ、今日じゃない日にしない?」と言ったところで興奮した彼氏のソレはもう発散のしようがなく処女を奪おうとする。朝の横浜駅のホームも同じだった。「絶対に入らないよ…」と思う僕を後ろから猛烈に押すオッさん。20〜30秒間だっただろうか、押されるがままに体を電車の中に持っていきなんとか電車に乗ることが出来た。電車の中は異世界だった。僕はいつも電車の中でTwitterでえっちなツイートをみてそれに「いいね!」をつけたり、はてなブックマークでタメになりそうでそうでもない自己啓発記事を読んで賢くなった気分に浸っている。朝の通勤ラッシュの電車ではそんなことが許されなかった。もうそこに留まるので必死、後ろから感じるオッさんの呼吸。前にいるのはOL?Old BBA?そんなことを考える余裕もなかった、とにかく痴漢扱いされないように両手を上げておくので必死だった。いつも何も思わずに握っていた吊革がその日は命綱になった。多分処女の女の子が挿入時の痛みを紛らわすために布団のシーツを掴む感覚に似てると思う。いや、確実にそうだ。横浜駅から次の駅に向かってる途中に僕は処女を奪われる感覚を味わっていた。
横浜駅の次は川崎駅です。夜、川崎駅周辺でイングレスやってた時やたら風俗のキャッチがいたな〜なんてことを考えてたら、また、ひとが、乗ってくる、え、ちょっと待って、こっちはもう、動く隙間もないくらいギュウギュウですよ!中に入る隙間なんてありませんよ!そんな主張をしたところで無駄である。処女の女の子が挿入中に途中で「痛い…」と言っても彼氏側は一時的に動きを止めるだけで、最終的に奥まで挿入する動きを止めることなく腰を動かすように川崎駅でも始まった。人が、乗ってくる。電車に人が乗ってくる。普段なら当たり前の光景なのに恐怖に感じた。これ以上人が電車に乗ったら電車は壊れてしまうのではないかという心配や、体が潰れてしまうのではないかという心配もした。処女の女の子が挿入が終わったと思ったらもっと奥まで挿入された時の感覚と同じだ…と思う。つまり僕は横浜駅のホームで処女を失う覚悟をして川崎駅で処女を失った。人はこうやって大人になっていく。つい最近まで大人になったらお父さんとお母さんに好きなケーキ沢山買ってあげるね!と宣言していた僕も気づいたら21歳、無職、光陰矢の如し。光は見えない。
それ以降僕は毎朝通勤ラッシュに揉まれながら毎日毎日仕事に行く社会人の人たちを心の底から尊敬している。
俺は大学2年の夏に新品のパンツにうんこを思いっきり漏らしたことがあるけど、それを乗り切って今を生きてる
— むかどん (@mukadontyan) 2016年6月7日
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