秋から働くか~と就職したところがおそらくブラック企業だった。
人生初、本物のブラック企業を1か月体験した。
さっき逃げるように退職届を会社のポストに入れてきたので体験した思い出を少しだけ書いていく。ちなみに運送業界です。
面接で聞かれるのは健康かどうかだけ
志望動機も糞もなかった、面接で聞かれるのは健康状態の確認だけだった。この時点で普通に断っておくべきだった。過去の自分に教えてあげたい。
ただ、普通に条件がそこそこよかったので働く気になっていた。あとから知るんだけど、この条件も求人サイトのやつと違った。
1日目、挨拶をしても返事はされない
初日は確か8時30分に出勤だった、挨拶をしても会釈を返されるだけで返事がなかった。日本語が通じないのか?と思っていたが、朝礼で日本語を話しているのを確認したので耳が遠い人なのかな?と思った。
基本的に挨拶をしても返事はないが、とりあえず挨拶をしておく日常がはじまった。
今まで接してくれた人達がどれだけ温かい人達なのかを再認識できた。今まで関わってくれたみんな、本当にありがとう。
2日目、突然叫ぶ上司
運送なので横乗りをして業務の流れを覚えるのだが、上司が突然叫び出すことが何回かあった。前の車が意味不明な減速をしたり、割り込みをされるたびに腹から大声を出して怒りを表明していた。隣で何回も煽り運転をしていて元気のいい人が多い会社だった。
自分は運転をしていても怒ることは少ない方なので人間によってこんなに違うものなんだと関心してしまった記憶がある。
3日目、朝の2時集合、20時解散
ここからはこんな感じの勤務体系が続いた。8時間労働で働くものだと思っていたら基本的に16時間働く日が週に2日はあるみたいだった。16時間働いて、8時間寝たら次の16時間がはじまる。(16時間働かない日も13時間は働く)
終わらないシャトルランがはじまった。ちなみに残業をしたら、残業代がボーナスから引かれるシステムが導入されている。
4日目、本物は違う、お盆から連勤マン参戦
隣の県の支社に挨拶に行った時に目がキラキラしている人がいた。挨拶も元気に返してくれて嬉しかった。
後から聞いたら人手不足すぎてお盆休みを最後に1日も休みを貰えていないらしい。人間の耐久テストでもやってるのか?と怖くなった記憶がある。
今もいるなら元気でいてほしい。
5日目、16時間働いた後も他人のタイムカードを使って働くことが可能なんだよ
厚生労働省の決まりでドライバーの1日の拘束時間の上限は16時間になっている。そのためデジタコでも16時間運行を超えてしまう場合には警告が出るのだが、その警告を回避するための技として他人のタイムカードを使う荒業があった。
人手不足すぎて常務も現場に出て、常務は朝の6時から働き深夜2時までの配達を3日連続でこなしていた。すごかった。
※デジタコ=デジタルタコグラフのこと、速度や走行時間を記録することができる。
6日目、タイムカードを早く押しすぎて怒られる
出勤して仕事をはじめるタイミングでタイムカードを押したら鬼のように怒られた。早くにタイムカードを押したら働ける時間が短くなるだろ!と指導を受けたので、そこからは30分くらい働いてからタイムカードを押すようになった。ちなみに終わる時のタイムカードは早めに打つ、それでも拘束時間は14時間を超えるんだ、人間って頑丈だね。
7日目、人生初の常務の機嫌取りをする
なんか正直な話7日目くらいからの記憶が殆どない。このあたりから会社の中の色々な人と喋るようになり「早めに逃げたほうがいい」とか「ここは人間がいる場所じゃない」といったような話を聞いた。
この日は常務から先輩と一緒に昼休みに呼び出された。時間的に昼飯に連れて行ってくれるものだと思っていたら2時間くらいひたすら石拾いの手伝いの時間だった。緊張感のある石拾いははじめてだった。
まとめ:人間は丈夫な生き物だ
自分の想像を絶する働き方をする人が多かったので、早めに損切りする判断をした。これで体調崩したら馬鹿馬鹿しい。
最近もバスの死亡事故があったけど、零細のバス・運送会社も多分こんな感じの日常が毎日続いていて本当にギリギリのところで運行しているんだと思う。
ちなみに求人よりも給料は低く抑えられていて、荷主からのクレームが会社に入ると給料が1万円引かれるシステムや上記で書いたようにボーナスから残業代が引かれるシステムなど、画期的かつ斬新なアイデアが沢山詰まっていた。
しばらくスプラトゥーンします。11トンまで乗れる中型免許どうしよう。
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